作者の思考

ヒスイ日和(卯月の伍)

2020年04月17日

4月も中旬、本来ならゴールデンウィークに備えて活動しているのですが、今年はコロナショックで駄目そうです…。(どこもそうですが)
楽しみにしていたヒスイ峡の「高浪の池」も営業を休むそうで、この田舎にも致命的なダメージを与えています。(観光地が壊滅状態)
これも人の試練、これを乗り越えた先には今までとは違う経済体系が構築されるでしょうから、それに適応できたなら、大抵の困難には動じない力を備えるでしょう。

しかし人との接触を8割減少って…、今までの私の生活と変わらない(笑)、これを基準にすると停滞どころではなくなる気がするが…。(悔しいですが、今は選択肢をウイルスに奪われている)
「そろそろコミュニケーションを」と思っていた矢先だったのでもどかしいですが、賑わう前だったのは不幸中の幸い、この経験を今後に活かしながら未来に進まなくてはなりません。

それでは4月五回目の探石記録を書きます。

最近は晴れる日が多く、一層探石の意欲が湧いてきます。(明日からは下り坂…)
今回も姫川河口での探石、石の種類が豊富なので素材集めにはピッタリの場所です。(4/15)
いつもとは違うアングルからの撮影、霞がかった山には僅かに残雪が見られます。




海は満ち潮で短く速い波が寄せていて、波打ち際を確認するのに苦労する状態でした。
前日に荒れたようで、後方の押し上げられた浜(石が乾いた浜辺)には大きめの石がゴロゴロしていました。




海との合流点は川の流れが強く、水量も増していて濁っていました。
この流れに巻き込まれたら抗う術はないでしょう…、陽気の良さに油断して転ばないよう気を付けなければなりません。(最近は足が縺れる事が多くなった…)




この時点ではバラ輝石と思われる石を2個見付けました。


波打ち際は速い波によって目が回るので、後方の押し上がった浜を探していると、膨張するピンクの石が目に付きました。
ピンクゾイサイトよりは紅が強めで、表面と割れ目に微細なキラキラが見られます。
特徴からしてバラ輝石で良いかと、上の方が石質が良い感じがします。(粘りを感じる)

下は角砂糖(砂岩)のように微細なツブツブが集まり固まっている感じ、原石で見るのには綺麗ですが、粘りが乏しい感じで加工には不向きかもしれません。
サンストーンのように光沢が出るなら嬉しいのでが…、試してみたいと思います。


これはバラ輝石に良く似たタイプの石、チャートを含む珪石だと思われます。


特徴が良く似ている、でも発色の違いとキラキラ(輝石)の有無、形状(丸み)が異なります。
こちらの方が硬度が高いのでしょう、石英なので7くらいかな?
バラ輝石は5.5〜6って感じ、不純物によって若干の違いが出ているように思えます。(長石の類?が、多めに入っている感じがする)


今度は紅みが強いバラ輝石、だと思われる石(笑)


共通する特徴が見られ、ワインレッドのような色をしています。
バラらしい発色の綺麗な石、でも石質は少し脆そうな感じがします。(加工に向かない?)
オンファス輝石もそうだったのですが、「石質によって加工に向かないタイプ」を憶える必用がありそうです。
輝石の集合体なので、結合が弱く脆い部分があるのでしょう。(不純物も関係しているかと)
これは加工による経験からでしか得られないデータなので、試してみようと思います。


次ぎもバラ輝石と思われる石、でも色は薄く石質も脆そうです。


ここで疑問に思ったのは「こんなにバラ輝石って拾えるのか?」って事です。
何か間違えているのだろうか…、でも今までは見付けられなかったので、今回は運が良かっただけなのだろうか?

拾えたら拾えたで不安になるな〜(笑)、なんであれ素材としては集まったので、加工しながら違いを憶えたいと思います。


最後にヒスイ転石とロディン岩を発見。


ヒスイ転石は河口にしては練度が良い、乾くと翡翠輝石がキラキラ輝くタイプです。
一目瞭然なので見本として活用できるでしょう。(乾いていた方が綺麗なタイプかと)

ロディン岩は「鶯石」と呼んでいるタイプですが、白地が綺麗じゃない…。
見本や「ちょっとした飾石」にはなるので、磨こうと思います。

なかなか良い素材が集まりました、特徴を憶えて素材として活用するのと、原石として保管するのとに分けたいと思います。(答え合わせもしなければ(笑))


これで今回の探石記録を終わります。



ここでコラボ作品の紹介、糸魚川で開催されたクラフトフェアで知り合った人に首飾りを編んでもらいました。


ヒスイの表面を活かした初期の作品をメインにして、ヒスイの丸玉と石英斑岩(薬石タイプ)の丸玉2個を合わせて首飾りにしました。
自分用としてお願いしたデザインの首飾りですが、私は装飾品を身に付けられない残念な体質…、よって似合う人がいたら身に付けて楽しんで下さい(笑)


こちらは「青ヒスイ」と「碧ヒスイ」のルースをメインにした首飾りです。


デザインは矛と楯、太陽と月、男性と女性をイメージしているとの事です。
私としては大満足、ルースは「流青(イザナギ)」と「青海(イザナミ)」を合わせたので、そのコンセプトも込めてくれたのだと思います。(説明してなかったのに)
背中に回るヒスイの丸玉部分もお洒落な仕様、女性にピッタリだと思います。

私の目に狂いはなかった!って感じ、独りでは成せなかったであろう姿となり、作った品も喜んでいるように思えます。
こういったコラボ作品にも力を入れて行きたい、活用する石の幅を広げて楽しめる領域を開拓したいと思います。

独りで積み上げた「真なる信仰」を土台として、同志で繋げる未来を創りたい。
それぞれの人の魅力、それぞれの石の魅力、全てを合わせて「我らが信仰」を成す。
それ即ち「神々(自然)との交歓」なり!

って感じで頑張りたいです。
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