作者の思考

作品紹介

2016年08月13日

今回は友人の依頼で、神緑のペンダントを制作したので紹介します。

友人が勝山の海岸で出逢った神緑のヒスイです。
全体が緑に染まり滑らかな質感のヒスイで、青海(山系)の特徴が見られます。
翡翠輝石は細かくて肉眼では確認できませんが、それがグレードの高さを示しています。
以前にストラップなどを制作した神緑ヒスイとは産地が異なりますが、「小滝系の神緑」と「青海系の神緑」の二つが在るのだと理解して下さい。(どちらも糸魚川産ヒスイです)





ヒビや石目を避けて発色の良い部分を選び、なるべく大きなルースを制作しまいた。
迷ったのは金枠が少し歪んでいた為、ルース自体の形を優先するのか、金枠に合わせて多少歪ませるのか思案しましたが、ヒスイのグレードを考えてルースの形を優先しました。(なので少し枠に隙間があります)
後々に金具だけを変えれば、より良いペンダントとなる事でしょう。




底の見えない深い緑色のヒスイですが、光を受けると神秘的に透けます。
その景色はオニヤンマの目を見ているようで、夏を強く感じました。
本来なら斑は無い方が良いのでしょうが、モワモワと微睡むような模様も姫川の流れを映しているかのようで、心が惹きつけられます。





簡単には出逢えないヒスイなので、慎重に加工しました。
友人の思い出の品となる事を願っています。



一応書きますが、青海(山系)のヒスイは盗掘ヒスイが多く、活用には気を付ける必用があります。(主に金山谷のヒスイです)
山系のヒスイは特徴的なので、ある程度の初心者でも見分ける事ができます。
よって扱う側がそれを理解していないと「素人以下」となり、似非業者と認識されるでしょう。

しかし、このタイプの全てが盗掘と言うわけでは無く、青海川からも青海側の海からも出てきます。(今回のように海で出逢う事がある訳です)
どうやって見極めるかと言えば「同じタイプのヒスイ(或いは製品)を大量に扱っている」と言うのが目安となるかと思います。(模倣、便乗、量産、換金の流れでの販売店に多い)

何故ならば海での転石で加工出来るのは僅かですし、川でのヒスイも持てる程度の大きさが目安なので大量に作れません。(ヒビや石目もあるので尚更です)
この事により盗掘された青海(山系)のヒスイは、販売が困難になっているようです。(末端の原石売りの話ですが(笑))

山を所有している業者もいるのですが、採掘権が無いので新たに掘り出す事は出来ないようです。
その業者は、他の末端業者より青海(山系)のヒスイを扱えるようですが、盗掘ヒスイと区別するのに苦労しているのだそうです。

なんであれ、こういった領域には闇が存在していて、その闇の規模と同じ光(って言うか煌びやかさ)の領域も存在する訳ですね…。
でも金(au)やダイヤモンドの領域から比べればミジンコです(笑)

とにかく「認められたヒスイ原石の購入場所」を明確にしてほしいですね…。
正直、誰から買ってもヒスイ自体は同じですが、コツコツと貯めた資金を「乞食の延命」なんぞに使いたく無いのです。

まぁ、ヒスイに闇が宿っていようが創作で打ち消す事は簡単で「強烈な光で消し飛ばす」か「より深い闇で塗り潰す」かのどちらかで、どうにでもなります。
所詮は人間が付加した闇、自然が創り出した神の石(ヒスイ)の本質を壊す事など不可能ですから(笑)

糸魚川が何をしたいのか解りませんが(何もしたくないのでしょうが)、悠久から繋がっている個体の意志は創作で伝えたいと思います。

結局、世の中と言うのは何時の時代も「馬鹿と阿呆の絡み合い」って事でしょうね(笑)
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