作者の思考

デザインの原点

2010年09月27日

新人デザイナーの頃、デザインは「一目で解るものでなければならない」
「説明を必要としてはならない」とよく言われました。
なるほど、と思いながらも同時に疑問も浮かびました。
何も知らない子供にそれが通用するのだろうか?…と。
その理想とする「デザイン」なるものは先人達の発想や思想、
それに一般教育があって初めて成立するルールではないのだろうか?
その土台が在っての理論であり、格好良く見えるが依存しているだけでは…?。
その土台が著しく少ない分野において説明し、認識し、理解してもらわなければ、
その世界でのルールをお互いが共有し合う事ができません。
人間にはそれぞれにルールが在ますが、その多くが他人と共有できるルールとなっています。
それを確立したのが「道徳」であり「教育」だと思います。
人と多く共有するルールを持っていると集団で生きやすく、少ないと単体でいる方が楽になります。
創作の場合、最初は皆が「単体」であると言えます。
ですが「単体でいる方が楽」と言うわけではなく、むしろ多くの人と共有したいと願っています。
単体から始まったものは多くのものと共有するため努力する必要があり、
集団であるものはアピールしている単体にも目を向けるべきだと考えます。
なので今では「一目で解る、説明のいらない」デザインを目指しながらも、
その土台を構築するため説明をして、私の世界を共有してもらえるよう努力していきます。
ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内
Powered by おちゃのこネット