作者の思考

戦後の理想郷

2012年11月17日

現代は物が過剰に溢れるデフレ状況と言いますが、考えようによっては当然の姿なのかもしれません。(その為の機械化なんだし)

それに同じシナリオが国を変えながら進んでいるだけ、しかもそのシナリオが国を移る毎に劣化していくから、消耗するスピードも速くなります。(試行錯誤のコストがないから)
いわば現代のシステムは王政の劣化版と言ったところではないでしょうか…。(国の名を語って国民相手に商売している連中の低賃金労働者換金システム)

ともあれ現在の姿は戦後の日本人が夢みて追い求めてきた「理想郷」だと思えます。
物が溢れる、特に生活必需品が溢れている世の中に幸福を感じる事ができないのは、現代人の人間性に問題があるのかもしれません。

大きな要因としては「バブル時代」にあると私は考えます。
あの時代で狂った基準(ウイルス)に侵され、正常な機能を失った人達が多くいるのだと考えます。

特に田舎は仕組みを知らない人達が「お祭り騒ぎ」をしていたので、何故始まり何故終わったのかも知らない人が多いようです。
だから、まだあの時代が来るのではないかと胸を躍らせている人もいるし、もう一度あの高揚感を味わいたいと中毒症状を起こしている人もいます。

きっと、この人達は「現代での世の中の幸せ」に気づく事はないのでしょう。


それと同時に「物が在って当たり前」の現代に生まれた人達の基準も気になります。
ある意味で「満ち足りている状態」から始まるので、浅ましさからはある程度は切り離されているでしょうが、逞しさからも遠ざかっているでしょう。(家庭環境にもよりますが)

この日本は世界有数の法治国家ではありますが、純粋な力を完全に排除してはいません。(って言うか不可能ですけど)

完全な法治国家と言うのは「完璧な事後処理能力と抑止力」を持った国となります。

そもそも法律とは自然(人)が振るう「純粋なる力の行使」に対しては即効性がありません。
いかにそれを封じ、起こった事件・事故を適正に処理できるかが求められる条件となります。

本来、「純粋なる力の行使」と言うのは自然界しか許されていません。(許す許さないの範疇にありませんが…)
これは人類では止めようが無く、打ち消しようも無く、平等に命を育み、平等に命を消していきます。
老若男女、善人悪人、人格に関係なく、正に「平等」に行使されます。(人がそれをすると無差別殺戮となり、許される事はありません)
自然の摂理の中においては、それに従うしかないのが生物の性でしょう。

人は動物として、小規模ですが「純粋なる力」を持って生まれてきますが、人間界ではその行使を許されてはいないのです。
それが平和であり、協調であり、理想であるのですが、未だ未熟な事もあり暴力という形で行使される事があります。(規模が小さいなら小競り合いですみますけど)

正にその瞬間には法律は無力であり、唯一の対処方は己の「純粋なる力の行使」だけとなっています。
ある意味で「純粋なる力」は、暴力の唯一の防衛策になるとも言えるでしょう。

最近では敗戦国として骨抜きにされ、家畜根性が板に付いた現代人に今になって刀を持てと言ってくる国があります。
扱いやすいよう小動物のようにしておいて、国力が下がってきたら軍備増強を求めるなんてよっぽど焦っているのでしょう。(他人事じゃないですけどね…)

どんな兵器も扱う者の力量が高くなければ、望む結果には繋がりません。(馬鹿が使えば正しく凶器)
なので、まずは日本で徴兵制度を作ることから始める必要があるでしょう。

あの領域は、かなり単純な序列があって、たとえ上司でも能力が低ければ部下は慕ってはくれません。
上司が率先して見本を示す事で、士気の向上を得る事ができます。(上に立つ者の力量が高ければ高いほど志気が高まるわけです)

まぁ、これは現場の隊員の話であって、上層部の頭脳明晰の人達には当てはまらない事でしょうが、隊員が「その連中の為に戦うのではない」と認識していれば統制は乱れずに済むでしょう。(叩き上げでない限り基本的には軽視されている)

もし徴兵制度を取り入れるのなら、この「物の溢れた時代」に生まれた者の鍛錬には有効なのかもしれません。

どうしたって「戦後の理想郷」である現状を守りたいなら、「純粋なる力」を正しく使う鍛錬をしていく必要はあるでしょうね。(正常な人間なら、誰だって戦争なんてしたくないですけどね)


何であれ「守る存在」を見出さなければ、物事の道理は理解できないでしょう。
ブランドが何故、誇らしい存在なのかは「売れてなんぼ」の商人ですら守る領域だからですね。

人として大切にする領域、それも多くの人が、あるいは有能な人が、そんな領域が在ることを認識してほしいです。
それと、その存在を壊したい「器の壊れた者」も同時に存在している事も…。
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